2016-03-25

雑感 ~ 21mmと50mm

   2013年〜2015年の3年間、日記のように毎日1枚の写真を残した。 この間で何か「テーマ」が見つかるでもなく、結果として「撮りたいもの」が旧来と変わるでもなかったが、なんとなく「そっか」と思うものは幾つか残った。
   毎日撮るとなると「こう撮ってみたい」という興味や「何だこれ!?」という発見、そしていつでも撮れるよう心の準備と、ある種の緊張感がいつもある。 また、当初の機材はLeica M8の1台だったが、やがてOlympus E-M1やSony A7sを入手。 レンズもまた、この期間に5本を手離し、新たに5本を入手と、色々と試した時でもあった。

   使うレンズの焦点距離は、M8ではしばしば35mmに回帰した。 35mm判換算で約45mmとなりこれがなかなか心地よい。50mmレンズは35mm判換算で66.5mmと、これを「長く」感じて躊躇することもあり出番は少なかった。
   A7sを手にすると少し感覚が変わり、f=35mmでは広く感じ、f=50mmがしっくり来た。 M8ではf=21mmは35mm判で28mm相当、f=15mmで21mm相当だった広角は、まんま「21mm」・「15mm」となり、あらためて広い視野を愉しんだ。

   Carl Zeissから「Loxia」・「Milvus」など新しいシリーズが発表され、デジタル・カメラの受像素子に最適化された新世代レンズに、「この『写り』がデジタル時代の画ってことなんだろうな」という感触を持った。 手元のレンズは「だいたい充実したなぁ」と感じていたが、そうした描写を目にすると新たな期待も顔をのぞかせる。

Loxia21: Samples by Jannik Peters on Phillipreeve.net (below)
http://phillipreeve.net/blog/rolling-review-zeiss-loxia-distagon-2-821mm-t/
Loxia21: Samples by 'Kashapa' from Map Camera
http://news.mapcamera.com/KASYAPA.php?itemid=29238
 
   発表当初はあまり興味のなかった「Loxia」も、様々ウェブ・サイトに見る「Loxia 21mm」のレビュー記事から「何の濁りも感じない」完成度の高さに印象が変わった。 「Loxia」が登場した頃、Sony A7シリーズに最適化されたという「Loxia 50mm」の画像は、色味が薄く、柔らかいというよりコントラストの低い画に見え「馴染めないな」と思った。 対して「Loxia 35mm」は旧来のCarl Zeissに近い発色から「面白そうだ」と感じ興味をひかれていたが、それらが「Loxia 21mm」の登場で少し変化し「Loxia 50mm」の存在に目が向いた。 それはおそらく、「Loxia 21mm」と「Loxia 50mm」に「デジタル向けZEISS」として完成度を追求した共通点を愉しんでみようという好奇心。

Loxia50: Samples by Tomer Vaknin on Steve Huff Photo
http://www.stevehuffphoto.com/
 
   21mm - は、ずいぶん前から興味はあったのだが、実際にその面白さを体験したのは一昨年2014年のこと。
   M8では、35mm判換算で28mm相当であることを考えるとそれほど特殊な世界ではない。 なのでそのまま「21mm」を楽しんだというよりは、手にした「21mm」の描写が面白く、それを楽しんだという事になるだろうか。

Voigtlander Ultron 21: Samples by Jason Howe and Steve Huff on Steve Huff Photo
http://www.stevehuffphoto.com/
Voigtlander Ultron 21: Samples by Takuji Ono
 
   その「21mm」はVoigtlander Ultron 21mm F1.8。 ぐっと強いコントラストを描きつつも画面全体には独特の柔らかさを持ち、開放F1.8という被写界深度の浅さも手伝っての空間描写が特異。

Voigtlander Ultron 21/1.8 on Sony A7s - 補正なし/補正あり
 
   ただ「Ultron 21mm」は、オールド・レンズに強いと言われるSony A7sでもシアン被りや光量落ちが見られる。 「カメラ・アプリ」でそこそこ補正できるが、ここは期待と少し違ったところ。 やや手のかかる感のある「21mm」ではあるが、「f=21mm」への「入口」としては良い選択だった。
   この「21mm」という焦点距離の世界はなかなか面白い。 そして「35mm判フル・サイズ・センサー」機を手にして、あらためて身近に感じた「50mm」と、最近この2つの焦点距離に興味津々。

   ちなみに...  「Loxia」と連発しつつ、いま「50mm」で興味があるのはCarl Zeiss T* C-Sonnar F1.5/50mm。

Carl Zeiss C-Sonnar 1.5/50: Photo on FredMiranda.com
http://www.fredmiranda.com/
 

2016-02-29

雑感 ~ フジ FP-100C

   FP-100 - カラー、白黒、カラーの4x5サイズとがあり、その昔、営業写真館にいた頃はこれで証明写真を撮ったり記念写真の露出の確認をした。 フジのインスタント・フィルムの総称は多分「フォトラマ」。 大体はMamiya RZに「ポラ・バック」を付けて使った。 「バック」は多分カメラのフィルム面、つまり背面に取り付けるから「バック」なのだろうと勝手に思っていて、「ポラ」は「ポラロイド」から来ているのだろう。 富士フィルム製なので名称に「ポラ」は無いだろうが商品名は失念。 フィルムもフジ製なのに、みんな「ポラ引いとこうか」と言っていたような...。 インスタント・フィルムのパイオニアであるポラロイド、この浸透具合はさすが。
   「バック」にフィルムを装填し、ブローニーやシノゴのカメラに取り付け撮影。 カートリッジからピラっと出ている紙片を真横に引っ張り「フィルム」を取り出す。 その過程で「バック」内にある2つの金属ローラーでフィルムに仕込まれた薬品が押し出されて均一に印画面に広がる。 あとは約1分で現像が完了し、遮光紙を剥がせば印画面の画が出てくる。
   一見単純なものなのだが、以前見学した富士フィルム・足柄サイトにあるインスタント・フィルム「チェキ」の製造工場では、なんと10数層の薬剤を一度に樹脂のベースに塗布していた。 一層ずつ塗るのではない。 「チェキ」と「FP-100」が同様の工程なのかはわからないが、そこでは、例えば13層なら13コのノズルから同時に出てくる全ての薬液が粘度調整され、お互いが混じる事なく層を成したまま最終的にはミクロン単位の薄さに伸びながら、流れるように「ベース・フィルム」上に一体化して行くラインが稼働していた。
   この製造技、製品の撮影感度の安定、色再現性、耐光性と、今でもそれらは驚きの領域であり、その技術が幕を降ろしてしまうのは何とも残念。 時折、Mamiya RZやFUJIFILM GX680などでこれを使う手の感触を思い出す。

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インスタントカラーフィルム「FP-100C」販売終了のお知らせ
2016年2月29日
富士フイルム株式会社

     富士フイルム株式会社(社長: 中嶋 成博)は、インスタントカラーフィルム「FP-100C」を、当社の在庫がなくなり次第販売終了いたします。

     富士フイルムは、インスタントカラーフィルム「FP-100C」の提供を継続するため、これまで企業努力を続けてまいりましたが、販売数量が年々大幅に減少しており、これ以上の生産ができない状況です。このため、やむを得ず下記のとおり販売終了させていただきます。

     今回インスタントカラーフィルム「FP-100C」の販売は終了いたしますが、富士フイルムは今後も製品ラインアップの見直しや生産効率化を行いながら継続して写真フィルムをご利用いただける体制づくりを進めてまいります。

     今後とも富士フイルム製品に変わらぬご支援、ご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
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   このフィルム、色再現性が高いながら独特の発色をする。 並んでゆく試し撮りに、「いいね、これ!」となる場面も時々あるくらい。
   ここ数年は多くのフィルムが市場から姿を消してしまい、KodakのKodachrome、Ektachrome、Technical Pan、Recording Film、Ektar 125など、つい懐古的な心持ちを思い起こす銘柄も多々。
   FP-100はと言えば、何度も試し撮りができるデジタル時代の今では有用性は薄れ、さすがに普通のフィルムほどの保存性はないだろう「いつか消えてしまいそうな画」には永年性を期待するでもない。 需要からすれば、もうとっくに製造が終わっていても不思議ではないと思える。 それが映画フィルムよりも、幾つかのプロ用写真フィルムよりも長く作られていたのはちょっとした驚きでもあった。
   「露出や構図のアタリを見たい」ためなら、デジタル撮影に見る「NGコマは消してしまえばいい」という手軽さに類する性質はあるが、「インスタント・フィルム」というのはまた特異な存在で、実はその1枚1枚には、例えばフィルム撮影に入る直前の、その緊張感を写しとめる特別な時間の流れがある。 こうした「時間の流れ」・「期待と緊張」・「即結果」・「特異な色調」から来る写真観は、今あらためて唯一無二の面白さではないかと感じる。


Polaroid 195 & Fuji FP100C by Adam Laws on Steve Huff Photo (Mar. 18, 2016)

      Adam Laws.com
       http://www.adamlaws.com/

2016-02-25

浅草歩き




   Carl Zeiss Vario-Sonnar F3.3-4.0/28-85mm on Sony A7s

2016-01-06

電球


   Carl Zeiss Vario-Sonnar F3.3-4.0/28-85mm on Sony A7s

   「新橋駅前ビル」の地下で見かけた電球。 新橋というと「ニュー 新橋ビル」を思い浮かべるが、「ニュー」なのは、「新橋駅前ビル」が先にあったため? 「ニュー 新橋ビル」には「東京囲碁会館」や喫茶「カトレア」など、建物の古さ感と、その建物と共に時間を過ごしてきた街と人の日常感といった営みを見る思いがする。 「新橋駅前ビル」は、これまでも「ゆりかもめ」に乗る際には目にしているはずなのだが、その存在に気づいたのはつい最近。 同じく駅前なのだがひっそりと佇み、通りに面して「ポンヌフ」や「小川軒」といった喫茶室が目に入り、建物に入ると立ち喰いソバのお店や、地下には呑み屋や「市松」などのうなぎ屋などが並び、写真の「電球」は、餃子・パクチー・サラダを出すという「マチカドバル」の店頭に。 お願いして撮らせて頂いたもの。

   「電球」の醸す雰囲気はなかなか乙なものだと思うのだが、2020年には日本では「蛍光灯・白熱球は製造禁止とし全LED化する」のだという。 LEDは東芝のTLR103やTLG102の頃から好きな部品ではあるが、「全LED」化とは何とも寂しい気がする。

   基本的に特定の波長に「ピッ」と立ち上がるLEDの発光の特性から、一昔前によく聞いた -「ハンバーガーばかり食べてると味覚音痴になるよ」の話に似て、目が、広い波長を連続的に識別できない人が増えるのではないかなどと考えてしまう。 主だった波長を識別できれば日常生活には支障はないとは思うが、消費電力にしても蛍光灯と大差ないように思うし、「そこまで...」という感じ。 ただ、LEDの方が低発熱なため空調の消費電力抑制などの効果は大きいようだ。

   白熱球・蛍光灯・LEDと三者三様に適材適所という話ならしっくり来る。 随分と思い切った「LED化」だが、これで誰が得するのだろう? つい要らぬ勘ぐり。 電力といえば、国が補助金を投入して推進した一般家庭での太陽光発電と売電。 多くの「太陽光発電システム」は案外と発電効率は低く、かつ「システム」の蓄電能力の弱さから停電に強いわけでもなく、発電する戸が増えるほど電力会社供給の電気の消費量は減る上、電力会社が余剰発電分を買い取るこの仕組み、廻り廻って稼ぎの減る電力会社が電気料金の値上げを行うという悪循環。 「地球温暖化説」が政治的な都合から出たウソという話もあり、純粋に「科学」や「環境」ではなく、偏った利害関係を垣間見る思いもする。 近年この手のことが多いなぁと感じる今日このごろ。


   さて戻って「新橋駅前ビル」 - 気になるもう一軒は、前に「牛すじ」と書かれた看板を同じく地下の入り組んだところに見たのだが、それ以後なぜか辿りつず...。 次はいつ行ってみようか。

2016-01-05

2015-12-27

雑感 〜 Kodak Film Cleaner (for Motion Pictures)

   至極意外な製品の発表 - と思ったが、古いフィルムからデジタル・データを起こすという需要は、案外多そう。
   テレビは4K・8Kという時代になり、 過去に --- と言ってっも10年は経っていないと思うが、光学式のテレシネで作成した動画データでは解像度が足りないのだろう。 ここに来て映画フィルムをクリーニングする機材が、2015年12月21日にKodakから発表された。

   フィルムは、保管が不十分ならカビが生える。 スキャン中にフィルムに埃が付着すれば、そこには黒く埃の形が映り込む。 例えば「レコード」に埃が着くと、そこをレコード針が通った時に「プッツ」とノイズになって現れる。 念入りにクリーニングしたり、埃の少ない部屋を用意したりと、アナログものには共通してこの手の手間がついてまわるが、手をかけた分、映画フィルムの映像もレコードの音も、不思議と非常に目・耳馴染みはよい。

KODAK Introduces Innovative Film Cleaning System

Easy to Use, Digitally Controlled Method Redefines Vital Process

Rochester, NY, Monday, December 21, 2015 --
Kodak has announced the release of a new, groundbreaking P-200 Film Cleaning System that transforms the traditional film cleaning process. The revolutionary design allows the cleaning solvent to be dispersed on the film surface in a unique way. This economical, compact and digitally controlled system, which uses KODAK HFE 7200 Film Cleaner Solution, makes it ideal for today's archives and libraries.
http://www.kodak.com/ek/US/en/corp/Press_center/KODAK_Introduces_Innovative_Film_Cleaning_System/default.htm

   「フィルム」と言うと時代遅れな響きを感じる昨今だが、例えば35mm(フィルム幅)の映画フィルムは、近年一般化しつつある"4K"よりも概して情報量が多い。 解像度で言えばようやくデジタルがフィルム並の数値になってきたところ。 解像度だけでなく、色も光の強弱も、無段階に情報が焼きこまれている、実は桁違いに広大な世界なのではないだろうか。
   そして、最も画像や音といった情報の「保存性」への可能性を持つ媒体でもある。 デジタルの媒体が、実際的には早ければ記録直後、長くても10年・20年といった寿命と言われるのに対し、保存条件が整えばフィルムの寿命は1,000年と言われる。
   デジタルの記録媒体のなかにも、「M-DISK」のように長寿を謳うものもある。 ガラスや石に記録するという話もあり、材料だけを聞いていると、まるで石器時代に戻るかのよう。 デジタル媒体の競争相手はデジタル媒体ではなく、まだまだフィルムなのだなぁと思う今日この頃。 FUJIFILMもKODAKも、長期保存用フィルムをなるべく長く作り続けて欲しいと願う。

2015-11-30

雑感 〜 Panasonicの特許

   ブログ「エンジニアの嗜み」より不思議な記事。 解説を読みながら、なんとなく分かったような...、やっぱりわからないこの仕組み。 映画「007」で、「変わり者風な科学者が嬉々としてボンドに手渡す」といった設定が似合いそうなこのカメラ。 感想も何も浮かんでこず、自分用メモとして「まんま」(点線の間) 掲載させて頂きます。

   記事のタイトル -  「Panasonic 見えないカメラの特許」
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   “パナソニックが人の目に認識できないカメラの特許を出願中です。



   光がONの時にはカメラが見えず、カメラも撮影をしません。 光がOFFの時にはカメラが見えるようになり、カメラは撮影を行います。 人の目に認識出来ない周期で光のONとOFFを切り替えれば、実質的に見えない状態で撮影を出来るわけですね。

   赤外光も人の目には見えませんが、デジタルカメラで撮影すれば見えることがあります。 ライブビューのフレームレート次第では、特許申請にある見えないカメラを見ることも可能でしょう。 これからはカメラの存在をカメラによって確認するようになるのかもしれませんね。”
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2015-11-02

雑感 〜 ERAS of LENSES

   I visited a website of MAP CAMERA. They write reviews for lenses and cameras as a website "Kashapa". "Kashapa" might be from the sound of shutter. The articles sound a little bit like chronicles.
   They picked up a lens named "KISTAR 55mm F1.2". First, I wasn't interested in it, but the words of "Tomioka Optical" let my hands stop and let me read the article.

   It says, ---


   Kashapa will introduce a lens named "KISTAR 55mm F1.2" by Kishita Optical Laboratory. This lens is a exactly reproduced of "TOMINON 55mm F1.2" which is made by Tomioka Optical. Old lens fan might have heard the name of "Tomioka Optical Co., Ltd." The Original "TOMINON" is able to be called as an ORIGIN of CONTAX Carl Zeiss lenses made in Japan.
   A bright and rare "TOMINON 55mm F1.2" which is made in around 1970 is a kind of legend and it STILL fascinates lots of old lens fans.

   Kishita Optical Laboratory which made "KISTAR 55mm F1.2" is founded by a optical designer Kishita, Saburo who have designed "TOMINON 55mm F1.2". And the mechanical part of this brand new "KISTAR 55mm F1.2" is designed by his son Kishita, Tsutomu, and the optical design is by a engineer since they have made as Tomioka Optical Lab. So, the spitits of TOMINON handed over to this lens.

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   The front lens took my breath away. (Photos below are from Steve Huff Photo)


   I have heard from a staff of ZEISS. He have told me about Loxia and some Carl Zeiss lenses. He said, "Loxia series is the ZEISS designed as ZEISS by ZEISS". It might mean the other Sony ZEISS lenses are reflected Sony's intentions a lot.
   Since that, I feel not like Cosina, not like Tamron and not like Sony for Loxia. On the some samples by Loxia 21mm on some websites shows the atmosphere just like CONTAX T* Distagon 2.8/25mm. It's so clear and cool, and the objects are steady in the picture. Totally solid.
   Now some kinds of ZEISS photographical lenses are released and they are characteristic in each series. My criterions for "Carl Zeiss" are from CONTAX Carl Zeiss in 1980's and 1990's. Most of them have been made by Tomioka Optical and the looking of Loxia sometimes make me feel looking at the CONTAX Carl Zeiss over or back the some decades.

   Once I thought enough lenses for usual use were gathered for me. But, in these years, most of lens vendors re-design the lenses for full(35mm)-sized digital cameras, so a new era of lenses is comming, and they give us so sophisticated quality.
   Sometimes kind of the old fashioned lenses which I have let me consider to replace to newer designed lenses.
   But, sometimes the old fashioned lenses give me images just as I imagined. That's interesting - these lenses show differences on some not full sized sensor cameras or full sized cameras, and they are well amiable.
   I expect having fun a little for the feelings of New but not only New for New era lenses.

2015-10-22

雑感 〜 LEICA SL


   35mm判フルサイズのミラーレス・カメラが2015年10月21日に発表された。 価格はボディが税抜92万円。 レンズ・マウントは「Lマウント」と呼ばれる新規格ながら形状は「Tマウント」互換とのこと。
   このネーミングから、かつての「M型ライカとR型ライカ」のようなことを思う。 M型を作り続けていたライカだが、一眼レフ主流の世の中に送り出したのが"R型"だと記憶している。
   この「SL」は、「ミラーレス一眼」で「35mm判フルサイズ・センサー」、そしてこの形状と、海外のサイトでは専ら「ソニー α7の競合相手」として取り上げられている。 そうは言ってもあまりに価格差が大きく、そのまま「競合相手」とは呼びにくい。
   同社の中判デジタル・カメラである「Sシリーズ」はコマーシャルの世界をターゲットとしているのだろう。 そこからひと回り小さく、価格も半分以下となるのがこの「SLシリーズ」で、かつて欧米のファッション雑誌が35mm判フィルムを多用していた事を思うと、あくまで上位機種「Sシリーズ」と比較してという話だが、「SL」もそれなりにリーズナブルな価格に見え、仕事カメラの枠には入りそう。 「SL」は2,400万画素なので中判カメラとは捉えにくい。 うまく中判カメラとの棲み分けで利用してもらうイメージだろうか。
   ライカと言えばまず「M型」を思い浮かべるのだが、こちらは2009年頃からじわじわと値を上げ、現行「M」(Typ.240)はざっくり軒並み100万円ほど。 「SL」の方が気持ち安価な設定となる。
   ライカの、画質・独創的な世界ともに比類なく、どこか「絶対感」を思う存在なのだが、機械的・電気的・電子的な信頼性には疑問が残る。 というのは、もう7〜8年前の買い物になるが、今も多用するM型デジタルの初代「M8」が購入直後から不調続きで、この不安から仕事場での「Sシリーズ」導入を見送った事がある。 短命で高価では、「ここ一番」という場面での不具合発生と、その対処の可否に不安がついてまわりそうだからだ。
   市場全般的にも「SL」の斬りこむ先はどこだろうか? カメラの安定性は"競合"と言われるソニー α7シリーズに軍配があがるだろうが、同シリーズには「仕事カメラ」の匂いがあまりしない。 いずれにしても、ライカは新世界の開拓に踏み出したと言えそう。さて、「SL」の行方は...。

   ● 以下はImpress デジカメWatchより:
   撮像素子は、35mmフルサイズの2,400万画素CMOSセンサー。APS-Cクロップ時は1,000万画素記録となる。光学ローパスフィルターレス構造。感度設定範囲はISO50~50000。超音波式のセンサークリーニング機構を搭載する。
   画像処理エンジンはLEICA MAESTRO II。バッファメモリーは2GB。連続撮影枚数はDNGで33枚、DNG+JPEGで30枚。DNGは14bit記録。
   動画は4K解像度に対応。4,096×2,160/24fps、3,840×2,160/25fps・30fpsに対応。1080pおよび720pでは24fps・25fps・30fps・50fps・60fps・100fps・120fpsで記録できる。記録形式はMP4とMOV。
440万ドットの電子ビューファインダー。

   EVFは0.66型440万ドットの「EyeResファインダー」を搭載。高解像度と表示タイムラグの短さを特徴とする。倍率は0.8倍。表示フレームレートは60fps。ライカSL専用に独自開発したという。
   (オリンパスE-M1: 0.74倍、富士フイルムX-T1: 0.77倍、ソニーα7R II/α7S II: 0.78倍 )
   液晶モニターはタッチパネル式の2.95型104万ドット。カメラ上面に、情報表示用のモノクロ液晶ディスプレイも備える。
   バッテリーによる撮影可能枚数は約400枚。
   外形寸法は147×104×39mm。重量は約771g(本体のみ)、847g(バッテリー含む)

   ● 以下は「デジカメInfo」より
   - AFは49点、コントラストAF
   - 価格は6,900ユーロ

   ● 以下は「デジカメInfo」(上記と別記事)より
   Made in Germanyのミラーレスシステムカメラ「ライカSL」は、ライカならではの高品質な革新技術を取り入れたカメラ。2400万画素のフルサイズCMOSセンサーや高性能な電子ビューファインダーを搭載し、高性能なレンズ群との相乗効果により、圧倒的な描写力を発揮する。
   0.11秒未満の高速オートフォーカスを実現。「ライカ アポ・バリオ・エルマリート SL f2.8-4/90-280mm」との組み合わせなら、一眼レフを含むプロ仕様のデジタルカメラでオートフォーカス性能は最速。
   プロフェッショナル水準の4K動画が撮影できるので、本格的なビデオカメラとして映像制作者の厳しい要求にも応える。インターフェースにはHDMI1.4端子を採用しており、4:2:2 10bitの4K画質のプロ水準の映像を伝送できるほか、HDMIレコーダーと組み合わせることでプロ水準の映像を撮影・収録できる映像制作機材として活用できる。
   Tレンズもマウントアダプターなしで使用可能。また、過去から現在までのライカの他のカメラシステムの高性能なレンズでも撮影できるように、各システム専用のマウントアダプターを用意。

   ライカ バリオ・エルマリート SL f2.8-4/24-90mm ASPH.: 最短撮影距離はワイド端で0.3m、最大撮影倍率はテレ端で1:3.8。光学式手ブレ補正機構(OIS)も内蔵しており、シャッタースピード換算で最高3.5段分の補正効果が得られる。
   ライカ アポ・バリオ・エルマリート SL f2.8-4/90-280mm: 新開発のダブルインナーフォーカス方式により、プロ仕様のカメラシステムで最速のオートフォーカス性能を実現。
   ライカ ズミルックス SL f1.4/50mm ASPH.: 最高水準の光学性能と新たな基準を打ち立てるシャープな描写が特長のレンズ。光学系にはインナーフォーカス方式を採用しており、フォーカシングを行っても全長は変わらない。2016年末に発売予定。

2015-10-09

雑感 〜 Voigtländer auf E-mount


   フォクトレンダーからEマウントのレンズが発表された。
   あれは1年ほど前だったろうか、デジタル版のレンジファインダー型ツァイス・イコン・カメラの噂があったがその予兆だろうか。 ソニー製との事だったので、もし実現するならば、所謂「オールド・レンズ」への対応を考慮してソニー α7Sに近しいスペックになるのだろう。
   今回は「フォクトレンダーからコンパクトなEマウント・レンズが発表される」という噂で、近年どんどん大型化するレンズのトレンドから一線を画した新しい流れかと期待したが、発表されたラインアップには標準レンズ付近の焦点距離はなく、以下の超広角レンズが。 LoxiaやBatis、ソニー系ZEISSにもラインアップの無いレンジなので、「事始め」としては「なるほど」な参入。

   • 10 mm F 5,6 Hyper-Wide-Heliar
   • 12 mm F 5,6 Ultra-Wide-Heliar
   • 15 mm F 4,5 Super-Wide-Heliar

   Voigtländerは、その独特な明暗の表現や、Color-Skopar 35mm F2.5 Type-Cのように空間表現の世界観が面白く、筐体がコンパクトに収まるならば28〜75mmあたりのEマウントへの参入も期待したいところ。
   市場に登場するのは「2016年春」。 日本での発表は夏前頃か。 10mmのHyper-Wide-Heliarは、VMマウントも発表されるようだ。

2015-10-08

雑感 〜 キヤノンの技術

   覚書として以下の2つの技術を。 Impress デジカメWatchより。