2012-08-31

Cosina Carl Zeiss Biogon T* F2.8/28mm


   異国情緒と喩される横浜。
   様々な"異国情緒"が混在しているが、明治頃に入ってきた"異国"に対して、近年になって作られた異国情緒や、改装されての異国情緒と様々な表情があり、おそらくそれらの"情緒"が想定した祖国たる"異国"も様々。
   それら"様々"が、すっと「横浜」という街を構成、または馴染んでしまうのが横浜の魅力的なところ。
   この力強さは、ただ店舗や施設が作られるだけでなく、そこに生活や憧れる国への思いという、人それぞれの現実味が一体である処に由来するのだろう。

2012-08-30

Voigtländer Color-Skopar 35mm F2.5 Classic


   この日の散歩の最後の1枚。
   ちょっと寂しい風景ではあるけれど、どことなく誇り高そうで、そしてとりあえず、「ピース」...な時間。


   トンネルを抜けてトンネルの中にある駅。それも先頭の1両はホームが短くてドアが開かない。いつか降りなきゃ、そう思わせる駅である。以前はもっとススけた印象があり興味津々だったのだが、今はすっかりきれいにピカピカ。ならばと次は路地をウロウロ探索開始。居酒屋、階段、小料理屋 - そしてアパートの屋根にちょこんと乗った丸くて小さな給水タンクがこっちを伺っている。
   恐る恐る分け入るように路地を進むこの感覚。あんまり他の街にはない感触かも。

2012-08-28

Voigtländer Color-Skopar 35mm F2.5 P II


   ここ数年、「入道雲」にお目にかかっていない。
   見る見る形を変え、まさに"入道"という響きの如くもくもく巨大に盛り上がってゆく積乱雲の様は、かつて真夏の象徴のような存在だった。
   2012年 - 近年の傾向にならい、今年も8月に入ると早々に秋の気配が空気に混じって感じたが、残暑のなか高くなってゆく空に、小さな積乱雲が共存していた。 (2012.08.18)

2012-08-26

Sigma 18-50mm F2.8 w/ Nikon D200


   外国のパトカーの写真、公衆電話の写真をよく見るが、...やっぱりカッコいい。


   休日は、眠い目をこする前に洗濯物を抱えて階段を降りてゆく。アパートの下階にある共同の洗濯機とその上に突き出たエアコンの室外機。何でもない朝の生活風景だが、これが妙に気持ちよい。
   洗濯機のカバーを外し、そこではじめて目をこする。
   洗剤はTide、せっけんはIrish Springs、シャンプーはPert plus。最近すっかり嗅ぐことのなくなったこれらの生活の匂いが懐かしい。

2012-08-24

Voigtländer Nokton Classic 40mm F1.4 M.C.


   京急浦賀駅 - 京急の終点と言うと「三崎口」が思い浮かんでしまうが、実は京急の本線は浦賀が終点。 堀之内で分岐する線路を見ても同様の感覚で、三崎口方面はまっすぐに伸びているのに、浦賀方面は大きくカーブした少ないレールが、木々の合間にひっそりと視界から去る印象がある。
   浦賀と言えばペリー来航だが、ペリーと名のつく公園は駅で言うと久里浜にある。 少々疑問だったが、バスに乗ってみると久里浜から浦賀までが案外近いことを知り、気分として「浦賀」の範囲に収まった。
   浦賀の駅は改装工事中。 前に足を運んだ10年ほど昔、近くのスーパーも駅の佇まいも、古めかしい... のやや手前くらいで、独特の時間の流れを醸していた。
   なぜかもう一度足を運んでみたくなったこの駅、旅の - とも、生活の - ともなり切れぬような匂いが、以前と変わらず漂っていた。

2012-08-23

雑感 ~ Kodak フィルムやデジタル・スキャニングの事業売却


   以下はKodak社の"News"からの抜粋。 フィルムやデジタル・スキャニングの事業売却という話らしい。 「写真」という時代が、進んでいるのか後退しているのか分からない何とも中途半端な気分。

   「イーストマン・コダックは23日、写真用フィルム事業などの売却プロセスを開始したと発表した」 - Impress Watchより


Thursday, August 23, 2012

Kodak Takes Next Steps toward Successful Emergence Company to Focus Primarily on Commercial, Packaging and Functional Printing Solutions and Enterprise Services; Initiates Sales Processes for Personalized Imaging and Document Imaging Businesses; Discussions Continue on Digital Imaging Patent Portfolio, which May Be Sold or Retained


ROCHESTER, N.Y., August 23 --

   Eastman Kodak Company today outlined its next steps toward a successful emergence from Chapter 11 reorganization as a company primarily focused on commercial, packaging and functional printing solutions and enterprise services. Accordingly, the company has initiated sale processes for its market-leading Personalized Imaging and Document Imaging businesses.

   Kodak believes that the sale of these assets, as well as continued cost-reduction initiatives, curtailment of its legacy liabilities, and the monetization of the company’s digital imaging patent portfolio, will be significant milestones toward completing the company’s reorganization and emergence from Chapter 11 during 2013.

   “The initiation of a process to sell the Personalized Imaging and Document Imaging businesses is an important step in our company’s reorganization to focus our business on the commercial markets and enable Kodak to accelerate its momentum toward emergence,” said Antonio M. Perez, Chairman and Chief Executive Officer. “In addition, we continue our initiatives to reduce our cost structure and streamline our operating models in an effort to return the company to profitability.”

2012-08-19

Voigtländer Color-Skopar 35mm F2.5 Classic


   再び夏の写真。7月上旬の雨の日の散歩より。
   通りに面する、冷房の効いた店々の窓ガラスには結露が現れ、湿気の高さが見てとれた。
   もうそろそろ駅に着こうかという頃、この建物の吹き抜けに誘われて足を踏み入れ、中の雑貨店で手にしたRoot Beerを飲みながら、しばしの休憩。

2012-08-15

Leica Summicron 50mm F2.0 (3rd)


   よく春先に見るような、似た色彩の空がわりと好みなのだが、なかなか写真を撮る機会には遭遇しない。
   代わりにという事でもないだろうが、どことなく近い色調が11月の夕陽のなかに広がっていた。「秋の日はつるべ落とし」と言われるようにこの色はスルスルと抜けてゆき、代わって冷たい風が建物の隙間に流れてきた。
   こってりとした色のりのSummicron 50mm/F2の三代目。現行の四代目より、立体感も質感も、色濃く現れるように感じる。

2012-08-13

Leica Summicron 50mm F2.0 (4th)


   コンペイトウのような花をつける「ヒメツルソバ」- 別名を「ポリゴナム」。
   科で言うと「タデ科」だそうで、「タデ食う虫も好きずき」なんていうフレーズのそれではないかと思い、某所に植えたこの植物、虫食いはあまり心配していなかったのだが、この夏この葉っぱは... 普通に穴だらけ。

2012-08-10

横浜散歩



   その外国情緒漂う建物に興味ひかれたのは、かれこれ20年ほど前。 そしてようやくの訪問。  注文したのは、たっぷり目のクリームにシナモンやクミンがちりばめられたアイスコーヒー、「カフェ・スパイス」。 涼みに程よく香るスパイスの風味だった。




   歩き疲れて立ち寄った、横浜の、外人墓地の丘の上にある「山手十番館」という喫茶店。




   その昔、Contax RXとPlanar 1.4/85mmと共に訪れた坂道。 また足を運んでみた。




   元町通りからほど近い、「百段公園」へつづく坂道。 この風景も少し懐かしく。




   船員宿って誰かが言ってたけれど、それがどんなものかがよく分からない。 どっか外国から寄港した船員さんが「空きある?」といった感じで一晩眠れる処 - だろうか。




    「空きありますか?」と尋ねる自分を想像できるものの、この不思議な空気。 扉を開けるにも至らなかった...。 またいつか。

2012-08-05

Voigtländer Color-Skopar 35mm F2.5 Classic


   日の長い夏、まだ陽の光の残るのを確かめて電車に乗る。
   街とは逆に歩いて川べりへと出る頃には、次第に色づく空は淡い夕景。 どこか見慣れたような夕焼けなのだが、左の掌に収まったカメラに促されるように、ファインダー越しに空を捉えた。