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2014-07-08

Yashica Carl Zeiss T* Tessar F3.5/35mm

Kodak Ektachrome 100 Professional (EPN)
   たぶん何ていう事もない、普通の朝の風景。
   処々で新旧の入り混じるミラノの街ではあるが、基本は古くからの石の街。 アメリカの200年ほどの歴史からすれば、圧倒的な時間の流れを感じさせるのがその石造りの建物たち。 その存在感には、空気さえもが敬意を払っている風に、やや厳格な重厚さを帯びている。
   道路を往く古い自動車もその風景の中では新参者。 この時間的な単位のずれに身を置くのも、ヨーロッパ旅の楽しさなのかも。

2014-07-07

Yashica Carl Zeiss T* Tessar F3.5/35mm

Kodak Ektachrome 100VS Professional (100VS)
   ミラノの朝。 6時少しくらい前だっただろうか、あたりは真っ暗でまるで夜なのだが、モヤの中に浮かんだオレンジ色の太陽が、少しずつ少しずつ明るさを増し、ゆっくりと朝がやってきた。
   その太陽は、一見それが太陽だと思えないほどに空とのコントラストは低く、遠くすりガラス越しに電球が光っているかのようにポツんと街並の合間にあった。
   次々やってくるオレンジ色の市営の路面電車「トラン」はどれも満員で、停まるごとにたくさんの乗降客が流れる。 暗くもの静かな風景ながら、どこか躍動力を感じる人の流れ。

   バールに立ち寄り、甘い蜜のかかったクロワッサンと香りの強めなカップチーノをお腹に入れ、こちらも仕事へ向かう。

2014-07-05

Yashica Carl Zeiss T* Tessar F3.5/35mm

Kodak Ektachrome 64 Professional (EPR)
   1999年、イタリア・ローマにて。
   やや雑多な街の風景に、溶け込むとも主張しているとも見えてしまう小さな車。
   よく「ゲタ代わり」とか「ゲタ車」なんていう言葉を聞くが、この車にはもはや、「ゲタ」を突っかける一動作すら感じさせないほどに人の日常や街の息づかいに馴染んで見えた。
   それこそ長い年月を過ごしてきたのだろう、数十年街を見続けている街路樹に、たまたま走って移動する機能があると言った風に、当たり前のように道端に場所がある。
   性能を追いかけ日進月歩の市場はどこ吹く風、いつまでも「オレの街」を自分のペースで走り続ける。 こういうのもまた、クルマの世界の面白さかも。