2014-02-12
Carl Zeiss "C-Biogon"と"C-Sonnar" 〜 展示会にて
Cosina Carl Zeiss C-Biogon F4.5/21mm on Leica M8
C-Biogon F4.5/21mm - 試写は数度目。 印象としてはカラー・バランスにクセがなく濃厚、ピント面のシャープさが心地よく、程よい柔らかは独特の雰囲気を描き出していると思う。 どこかのウェブサイトに、周辺のシアン被りがあるとの情報があったが、なぜかこの試写ではスッキリ。 明るい場所でも被りがなければ、この小ささ、街歩きにちょうどよいかも。
(残念ながら2014年12月に生産終了)
Cosina Carl Zeiss C-Sonnar F1.5/50mm on Leica M8 (2014-02-14)
初めて使った C-Sonnar F1.5/50mm、これは面白い写りだった。 ただ被写界深度が浅いの云々にとどまらず、背景のボケ味の不思議なこと。 ボケは二線ボケのようなうるささはなく、遠近感・立体感を残しながら溶けるように画面全体の一体感とともにピントを外れてゆく。 程よくコントラストがあり色味は比較的おとなしく、「まなざし」といった風の視線を持つレンズ --- という気がした。
"C"とは、"Classic"に由来すると聞いたことがあるのだが、コシナに電話した時に、何気なく「クラッシック・ビオゴン」と呼んだところ、電話の向こうでは少し間をあけ、「シー・ビオゴン、はい。」と言い直していた。 後に目にした物の本には、「"C"はコンパクトの"C"とも、クラッシックの"C"とも言われているが ---」とあった。 「コシナ - ツアイス」の1ユーザーとしては、どちらでもしっくり来る感じがする。
旧来の名レンズの設計を踏襲していると言われる"C"。 設計も素材もコーティングも新しいので、その意味では「最新レンズ」なのだけど、ほんのり残る「最新レンズらしからなさ」が、シャッターを切るたびにじんわり心地よく滲みてくる。