2014-02-01

Sigma Zoom 18-200mm F5.6-6.3 DC


   淡いピンクに染まった雲にカメラを向けてみた。
   レンズはシグマ製のAPSセンサー向け18〜200mmで、今から3世代くらい前のもの。 かつてシグマの28-70mm UC(Ultra Compact)は、デザインのみの変更でライカRシリーズ用にOEM供給されていたという実績がある。 近年は和製ライカ・レンズと言えばパナソニックが浮かぶが、ひと昔前のそのエピソードからはシグマの底力が感じてとれる。
   たまたまなのかもしれないが、時にライカ風の描写を感じるシグマのレンズ。 思いがけず質感を捉える時もあれば、立体感の際立つ時もあり、時にElmarit-M 28mm F2.8 Asph.に似たクールな空気感にも。

   細かい事を言えば、色収差や高倍率ズームが故の画の甘さやコントラスト低下など様々あるのは確か。 ピント合わせも、もうちょっとギアの目が細かければ!? と思ってしまう事も多い。 ちなみにピントは、超音波モータを内蔵したタイプのレンズでもややもどかしい。
   そうした弱点が目についてもなお、この手の新しいズーム・レンズが発売される度にワクワクする。 そして今年また、18-200mmが発売された。 マクロ撮影、描写力といったところが強化ポイントだそうだ。

   実はこの18-200mmと同コンセプトのレンズ、フィルム時代の28-200mmから数えると4本目の所有になる。 代を重ねるごとに小型化とコントラストや色のりの向上が見て取れる。 広い焦点距離域をカバーし、常用レンズとして行動範囲を拡げる魅力の大きな機種だけに、その進化には期待も大きい。
   他に、24-135mm、17-70mm、17-50mm、70-210mm UCなどを手にした事もあり、24-135mmのスッキリ感や、17-50mmの質感描写など、心地よいレンズは多かった。 故に単焦点レンズも興味津々。
   興味津々と言えば、シグマのDP1、DP2、DP3の各コンパクト・カメラ。 35mm版換算の焦点距離は、28mm、45mm、75mmとの事。 これらの描写は噂に違わず逸品らしい。