Cosina Carl Zeiss T* C-Biogon F2.8/35mm
雪の積もった中にぽつぽつと色が。
昨夜(02月14日)からの積雪は、関東平野で30〜40cmほど積もったのだが、この周辺はどこも15cmほど。 この花も、もっと雪に埋もれ、今日の冷たい風に吹かれる悪条件だったはずだ。 そのためか、その色つやは力強く映った。 さすがに「花が開く」という条件ではないのだろうが、この色彩は、白と灰色・黒の多い景色のなかに生命力という光彩を放っているように見えた。
カメラを持って近づくと、なぜか白黒で仕上げようという考えが浮かんだ。 せっかくの色彩なのにと自分でも意外なことではあったが、そっとレンズを通して構図を決めた。
ライトのひとつもあればタッチ・ライトを入れたいところだが、後にハイライトを少し強めることで我慢。
目では強いコントラストを感じつつも、やや眠いトーンに作ってゆく。
ぱっと見の印象と、写真を作ろうとする手の動きが、なんとなくちぐはぐ。
たぶんそれは、撮影の時のレンズが持つ視線だったり、カメラの気分だったり。 自分の心象だったり。 写真から勝手に出て来るそれぞれの主観を、一歩引いて眺めてみようかと、ちょっと思った。