Cosina Carl Zeiss T* C-Biogon F2.8/35mm
ヨコハマ。 雪のなかのインター・コンチネンタル・ホテル。
20年振りという大雪の降るなかを歩いていたら、なんとなく風圧のようなものを感じた。 傘を少しよけると目の前に丸みを帯びた建物がそびえていた。
あれは横顔なのだろうか、半月が地上から昇ってくるような姿の写真や実物はよく見るのだが、この角度から意識してこの建物を見たのは初めてだった。
「ランド・マーク」と呼ばれないながら、しっかりランド・マークたる佇まい。
もとは「みなとみらい」という博覧会跡地で、駅名にその名を残すそのイベントも既に20年以上も前の出来事だ。 この建物もそれなりの年月、この地を見て来たことになる。
その存在感からだろうか、それは寒い夕刻だったが、雪で拡散された淡い光に浮かび上がる大きな丸みは、なんとなく暖かそうに見えた。