Kodak Ektachrome 100VS Professional (100VS)
ミラノの朝。 6時少しくらい前だっただろうか、あたりは真っ暗でまるで夜なのだが、モヤの中に浮かんだオレンジ色の太陽が、少しずつ少しずつ明るさを増し、ゆっくりと朝がやってきた。その太陽は、一見それが太陽だと思えないほどに空とのコントラストは低く、遠くすりガラス越しに電球が光っているかのようにポツんと街並の合間にあった。
次々やってくるオレンジ色の市営の路面電車「トラン」はどれも満員で、停まるごとにたくさんの乗降客が流れる。 暗くもの静かな風景ながら、どこか躍動力を感じる人の流れ。
バールに立ち寄り、甘い蜜のかかったクロワッサンと香りの強めなカップチーノをお腹に入れ、こちらも仕事へ向かう。