2012-03-05
Voigtländer Nokton Classic 40mm F1.4 M.C.
小さな花の梅が咲いていた。 レンガの雰囲気も手伝って思わず1枚。 だが若干の後ピンになってしまい、梅の花の浮き立ちがいまひとつになってしまった。
このNokton Classic 40mm F1.4、"Classic"にはこだわりはあってもとにかく妙なクセがない。 ヌケは程よく、色のりも程よく、キレもなかなか心地よい。 時に開放絞りあたりではハロが出るようにも見えるが、それほど気になるでもないしボケ味はごく自然。
こうしたハロだボケだ云々というのが、"Classic"を冠するレンズの --- 「ライカのノクチルクスに比べてどうの、かつてのフォクトレンダーではどうの、対して現代のレンズはどうの」などの寸評に用いられるのだろうが、むしろもう一歩、このレンズは現代風に収差を抑えてしまってもよかったようにも思う。 それでも、非球面レンズの非採用や「味」を追求したりという開発者の想いを継いで、より素直な特性となだらかなボケ、透明感を持ちつつも、「レンズ」そのものの存在感も描写も独特の空気を醸し出せるように思える。 ただ、今の完成度からのその「一歩」、大きくコストにハネ返りそう...。
この1本、何よりも撮影での「手応え」が面白い。 レンズの生気が伝わってくるというか、そこには設計者の想いの深さがあるのだろう。
歩いているうちに夕方に。 こちらはプラダの建物だが、青山界隈という土地柄からかこじんまりと佇むという印象だった。 こうしたガラスの質感が滑らかに写るのもフォクトレンダーの面白いところ。
35mm判換算で53.2mmという画角はきっと狭いだろうと想像していたが、案外と見た目に近く、レンズ越しの絵を想像しながら好奇心をくすぐられ、つい散歩の足は伸びる傾向に。
ラベル:
Leica,
M8,
Photography,
voigtlander40F1.4